巷で噂の素人特撮「
銃士戦隊フランスファイブ」をようやく観た。
つーか、なんじゃこらw
説明など必要ないかもしれないけれど(っていうか題名のまんまだし)、この作品、日本のゴレンジャーから続くいわゆる「戦隊モノ」をフランスの特撮オタクAlex Pilotさんが自主で制作したもの。
(彼らは日本が誇る関西の伝説的特撮チームDAICON FILMの「愛国戦隊大日本」に触発された……って、あんたホントにフランス人?w)
ともかく、イカシタパリジャン・アレックス氏は日本の特撮超大好き! ということで、作品にもそこかしこに先達戦隊への愛に満ちていて……(゜дÅ)
もう大爆笑!(だってイエロー、フランスパンかじってんだぜ!?>ネタバレ)
イエロー・バゲット:ジャン・ペトリ
俳優:トマ・ブルンベルグ
設定:将来性を認められたパン職人見習い。
パン職人って……あれ、なんか涙が(;;)
いやまあ、ぶっちゃけ大好きですよ?
この頑張ってるぶりが愛くるしくて最高ですよ(母さん、だけど顔がみんな濃いからちっとも可愛くないんだ。みたいな)。
しかし、設定からしてキテますね。往年のヒット作を想起させるようなマニア垂涎の世界設定。
多くの星を侵略してきたレクソス帝国の帝王グル・マン・シュウは、次の獲物に地球を選んだ。(というか、この時点ですでに帝王グル・マン・シュウは地球以外の全ての星を支配下に置いています)
しかし、天才建築家であるところのギュスターヴ・エッフェルが建築した地球の守護塔エッフェル塔のせいで、全ての手下を地球に送ることが出来ずにいたのだった! ババーン!(エッフェル塔から放出される鎧で地球は守られ、侵略者達は地球に長く降りていられません)
地球を直接攻撃出来ないため、敵はあの手この手を使って塔の破壊を仕掛けてきます。それを阻止するのがフランス人の中でも最もフランス人らしい者たちで結成されたフランスファイブのお仕事。
地球防衛軍は、フランスにその全てを託して何もしてくれないので、彼らはたった5人で全宇宙を支配してきた帝王軍との戦いを余儀なくされたのです!
あ、浅間山噴火しましたね。ゴジラが出てくるのでしょうか。人に被害なくてよかったです。(中略
で。
「
TRICK」でも始まるのかという出だしから、こりゃアメリカ映画なんじゃないか、というようなさわやかな主人公たちの日常シーン。
中盤、何故か香港映画をほうふつとさせる独特のエピソードがフランスの町並みを背景に繰り広げられ、ぽかん状態で焦り出す。
「……ひょっとして、今とんでもなく無駄な時間をすごしているんじゃないのか?」
なんてことを考えている間に、アクションアクション。
後半からちゃんと日曜戦隊モノになるんだけど、変身しちゃうとフランス人の顔が隠れてまんま日本特撮になってしまって、そうなると戦隊モノを幼少から観て育った日本人として作品の劣化部分が妙に鼻につく。
良く言えばちゃち、悪く言えば陳腐。わざとしているのだろうか。たぶんそうだろう。安っぽさをも笑いに変えているのかもしれない。そう思わせる曲者らしさをこの作品は持っているからな。やることやってるんよ。
熱血と使命感と悪役のイッチャッテル行動に目を奪わせて、荒っぽい部分をむっさスルーする手法は、正に日曜戦隊! きぐるみも、アクションも、CGもはっきり言って大した事はないのだが、この作品の真価はそこにはない。
日本人でさえ、もうそこまでアカラサマにやらない戦隊モノへのオマージュというか、リスペクトというかパロディー……ってか、ぶっちゃけパクリ? みたいな(w)漏れんばかりの愛を前面に押し出し、本当に楽しそうに演技するフランス人の姿にこそ、この作品の本当の価値はあるのではないかっ。
フランス人が戦隊モノをやった。
そのことが全てなのだ。
しかしピンクの胸でかいな。変身したとき、スタントマンと交代すると胸の大きさが変わるのがなんとも面白い(Hahaha
閑話休題。
二次ネタへのツッコミを止めて、アシタカのごとく曇りなき眼で見届ければ(あれ、なんか視界に靄がかかってるよママン)、意外にというのは失礼かもしれないが、きちんとしたつくりをしている。キャラのつくりは深いし、演技だってヘタじゃない。役者も見れる顔だし、脚本もユーモアに溢れている。(アクションは「
ブロウクン野郎」の方が数百倍すごかったけどね♪>さりげに宣伝)
そういう意味でいえば、少なくともこれ(戦隊モノそのもの)を制作したとしても批判を受けることはないだろう。たぶん。
フランスファイブ、5話完結なんですね。早く最終エピソードが観たい!
ってな感じで時間ですか。日にちが変わった……