絵板絵描きがふと思う。「あのとき、自分は何に関心を持っていたのだろうか」そんなときのためのメモ。
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映像集会場NeoM#5
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「やっぱりショートムービーはイイなぁ」
と、見続けて見続けて、もう気づけば8ヶ月とは。
NeoM』への第五回目にして2005年分最後の観賞TB!
…いやまぁ、特にイベントめかすつもりは無いのだが。
とはいえ、何がしか感慨深いものは無くは無いのだが。
無いのだが。無いのだが。

●#5 私的like十作品(2005.10.21〜2006)
・[行路 ]制作者:入江悠
・[海とユニットバス]制作者:松本邦雄
・[討ち入りだョ!全員集合]制作者:小川亮輔
・[夏と空と僕らの未来]制作者:井端義秀
・[ヴェトナム]制作者:朝顔ハット(森冬樹)
・[MONSTER]制作者:檀上賀洋
・[「その朝、」]制作者:近浦啓
・[解けない結び目]制作者:金子大志
・[War in the Bathroom]制作者:峯元規
・[愛の情]制作者:青松タクマ

以下、感想。

[ランチタイム]制作者:マイト和彦
不条理ナンセンスで馬鹿をモットーに「黙って耐える男の美学」を表現してみました。
※ナンセンスギャグは執拗なまでに自覚的であり、客観的であり、自らに厳しいところからしか生まれてこない――ことはないだろうけど、もう少し技術として高ければ、と思う。まるで当日現場で思いついたようなレベルの仕込みで、残念だった。まぁ現場が楽しかったのならそれでいいのか。笑いものは現場が楽しそうだなぁ。

[行路 ]制作者:入江悠
豪雪地帯での撮影は予想を遥かに越える過酷さでした。
※積雪の画で一気に引き込まれた。行動と感情の起伏だけを追い続け、物語を語らず、最後にチラッと状況を示してみせるというにくい演出にはニヤリとしてしまった。最後のワンアクションには、感動さえしたと思う。雪の冷たさと身体の熱さに。

[マンイーター イン ザ ウッズ]制作者:高野雄字
素晴らしいキャストと素晴らしいスタッフを非人道的に使い叩いて撮りました。
※タイトルは「どうよ?」と思ったが、内容はきわめてまっとうな時代物で、飽きも来なかったし、ハラハラもしたし、実に佳作だと思った。映像が高品質になればそのまま商業館でやっていてもおかしくなかったと思う。

[海とユニットバス]制作者:松本邦雄
「純愛」「ゴースト」、流行のアイテムへのちょっとした抵抗。死んでも情けない、だからこそ愛しい人間の肯定。
※怖っ!w
なるほど、アンチだ。それもとてもうまい。印象としては、なんか雑誌の切抜きをぺたぺた貼って紙芝居つくってるような、それこそ流行の継ぎ接ぎのようなのだけれど、それとちょうど良い点で折り合いをつけて反転させ、やりたいことをうまくやっていたと思う。

[hitokake]制作者:小瀬智洋
誰にでも起りうる痛い部分とそこから再生していく力をこの作品にこめた。
※女の方ばかりの声が響く。でもそれがイイ。単純に共感というか追体験してしまった。それでないのに自らを省みらずにはいられない。こういうのを王道というのだろうか。粗筋的なのだけど逆にそれが気負わせずに次に移らせてくれた気がする。

[討ち入りだョ!全員集合]制作者:小川亮輔
スーツ姿の浪士達がハイテンションに行き来する。浪士達の復讐という名の熱い思いが叶えられたのは、テイク14回目だった。
※テンポよく決まっていて楽しかったー。舞台劇を見ているような、劇場型の雰囲気は触れるだけでも心地いい。ただ、オープニングあれだけ無駄にしない構成になっているのに、エンドロールは普通に、しかもけっこう長く、ちょっと残念だった。怒涛の劇には、最後の一秒まで使い切って欲しかった。

[フルフェイス家族]制作者:大石勝敏
私たちは常に「危険」と隣り合わせです。いつ、何が起きるかわかりません。
※不思議な空間だ。シーンのつなぎを大切にして欲しかった気はするけど、それはともかく、家族総出、というのはすごい!wきっと一家の家宝になるだろう。10年して見たらどうなるのか、考えただけで楽しい(ぉ

[空想癖の女]制作者:たかみゆきひさ
こういった応募をするのは初めてなので、とにかく緊張!していますが、いろいろな方々のお陰でなんとか作品になりました。
※いい方向に飛んじゃってますねー。楽しかったです。主人公の女性が30歳、というのがミソですね。それによって、単純にバカにできない、という昨今の負け犬文化を鋭くついています。たぶん。ただ、ネタ的にはコント番組にありふれているので、そこの部分で一反転欲しかった気も。

[ゆうれい]制作者:新垣善広
ちょっとレトロな作品色に仕上がりました。楽しんで頂ければ幸いです。
※沖縄の子供もの、というのがまず惹きつけられる。土着的な雰囲気と今時の雰囲気がここまで同居できてしかも違和感が無いというのがすごい。個人的には「映画」という映画的な撮り方をして欲しかった気がするけど、これはこれで良いですねぇ。チャイニーズゴーストストーリーみたいな懐かしい系として見るのもいいかも。

[真昼のコメット]制作者:山中雄作
現実と虚構を描く上で、デジタルならではの表現を模索した結果です。
※導入の引き込みがいい。まどろみの中に落ちていくような感覚で入り込んだ。だが、手法や雰囲気は十分に見る者を作品世界に留まらせる類の印象を受けるのだが、中盤あたりからややのめり込みから覚めたのは、素材力と言葉の力が正直、普通過ぎたせいだと思う。

[夏と空と僕らの未来]制作者:井端義秀
私は漫画を読む時に、コマの中でキャラクターの動きを想像したりフキダシを喋らせたりしながら読むのが好きです。そんな私の見えているものをアニメーションで表現できないかと思い制作しました。
※メディアの中のメディア、メタを楽しめる資質が日本人にはあるらしい。手法とストーリーはそれぞれ元ネタが瞬時にいくつか浮かぶほど既に確立されたものだが、それを組み合わせて個人が最後までやり抜いた、という点が評価されたのだと思う。同時に、変な意味なく、「王道の力」というものをあらためて知った。この堅くしっかりとした土台を基に、さらなる上達をした作品を見たいと思う。とりあえず、漫画絵に慣れない人のためにも、漫画絵を愛する人のためにも、絵のクォリティを上げて欲しいかも。

[THE TRANSFER(ザ・トランスファー)]制作者:上田章
テーマは「廃墟でアクションが撮りたいな」(強いて云えば)
※画面がちょっと観辛い。「だからこそ怖い」とは言いがたい見辛さだった。まぁ、一日で撮ったものでそれ以上ではないなという印象ではある。ただ、髪の毛越しに被害者を映す加害者目線のワンカットはすごくよかった。それと、個人的には廃墟があまりフィーチャリングされてなくて残念。

[ヴェトナム]制作者:朝顔ハット(森冬樹)
2000年の2月あたり、僕らはホーチミンをブラブラしていた。
※観やすくて、なんとなく楽しくて。メインが記憶の表現なので少し照れがあったのか、良くも悪くもうまくごまかされた感じがした。まったく事情を知らない一視聴者としては、せっかくの異国なのだから、もう少し異国情緒ある画をみたかったかなぁ。

[MONSTER]制作者:檀上賀洋
あるモンスターの叫びです。
※間の取り方もよくて、単純に面白かった。アニメーションならではの構図のとりかたで、テンポを美味くひきよせていたと思う。

[「その朝、」]制作者:近浦啓
父と娘の特別な日の朝を描いてみました。
※娘が「メロンパン」と言った後のすこし身構えるような表情がすごくよかった。個人的共感性の問題だけれど、喋ってる父親の演技力よりも言葉少なな娘の方が存在感があった気がした。それがリアルを引き立てている印象を受けたのだが、この作品、二人のどちらに共感するかで大きく変わるな。そんなリアルな関係性を演出しているのに台所の窓の外は照明でとばされていて、つまり二人は閉じた物語に収まっているから、そこから結末が探れた。ある意味アットホーム過ぎる空間に、あの二人(特に父親)の不自然さ、それが物語を語って、けれど「その朝」とは何なのか、暗示させるにとどめる台詞の妙は小技が効いてて、けれど逆に不自然な気がしたのだが、けれどそれが劇場型劇のリアルなのだから、それはそれでいいのか。などという印象を受けた。(>なんじゃそら)

[解けない結び目]制作者:金子大志
ギャグではなくテーマ性のあるコメディを心がけました。
※役者がいいなぁ。シュールなコメディからヒューマンへと変化していくのはハリウッドとかではお馴染みのスタイルだけれど、ヒューマンがあって、だからこそのシュールで、あの人物相関図だからこそのコメディで、と、テーマ性を心がけたというだけあって、瞬間瞬間ではなく、水量豊富な川の流れを観ているような、ずっしりとした質量と、清涼感があり、小技の煌くさまが綺麗で、見終わった後、とても満足を覚えた気がした。この「笑い」は文学の笑いで、コメディというには少し重い。前半当たりのテンションから徐々に盛り上がっていく所謂コメディを予想して楽しもうとしている視聴者には、終盤のヒューマンドラマが少し蛇足に感じてしまうかも。ただ、こればっかは選択だからなぁ。少なくとも、自分的にはこっちでよかった。

[「光片」]制作者:田中崇
バンドIron Blossomの「Drive」という曲のイメージクリップ。先日亡くなった、この曲の作者、東山光明を追悼するために制作。
※最後まで見て、なるほどロードムービーだったのかと理解した。前半まで意図が煮え切らない映像は正直「???」だったのだけれど。過去の部分、曲を聴いてイメージした映像を撮り、その上に曲を乗せただけというか、あまり追悼の工作にアザトイことは入れたくはなかったのだな、とは勘ぐることはできるのだけれど、映像的には少しシェイプアップした方が心に届くと思った。

[無馬記念(髪)]制作者:渡辺浩二
笑えそうなムービーを言葉でなくアニメーションでストーリーが伝わるよう意識して制作しました。
※ストーリーがあったかはともかく、タイトルで少しネタバレしてたのが残念だった。それに、ネタは悪くないのだが、ここまでやるか、と見るものを圧倒するような、呆れさせるような、ハイクオリティでのドデカイくだらなさへの飽くなき執念、簡単に言えばこだわりが欲しかった。

[真っ赤な太陽]制作者:小野田諭
ちゃんと社会に対してアンテナをはっていないと、知らないうちに税金があがったり、法が変わってしまいます。個だけでなく公にも関心をもっと示す必要性があります。
※タイムリーなネタだけに、せめてワイドショーで討論されているレベルくらいまでは掘り下げて欲しかった気もする。それはともかく、映像的に技術が甘く、魅入ることができなかった。これはもったいない。カリカチュア、ブラックジョークにするくらい構成・技術共に煮詰めてみて欲しかった。10分未満ものなら山場から入ってもおかしくないし、友人や母親と直接会って殴りあうとかすがりつくとか、いっそ一族で生前葬くらいやってしまうぐらいの、ぶっ飛んだ何かが欲しかった。

[アニメトレーラー]制作者:峯元規
作りもしない映画のテレビCMを作ってみたかった。
※空手アニメ?いろんなシーンをぐちゃぐちゃに混ぜすぎた気がする。アーケードで流れている格ゲーのオープニングムービーに見えなくも無いけど・・・NARUTO?なのかな。それはともかく、トレーラーは、作品そのものの構造作りとまったくことなるセンスがいるので、作るなら、もっとトレーラーを観た方がトレーラーっぽくなったと思う。

[War in the Bathroom]制作者:峯元規
戦争反対のメッセージ、戦争の矛盾さをおもしろおかしく作ってみました。
※Bathroomというタイトルを見て、日本人的に風呂場かと頭の片隅に思っていたのだと思う、便座が出てきてびっくりしたwそれはともかく、スーパーガイがめちゃくちゃ面白かった。サウスなんたらに通じるシュールさが見ていて妙に楽しかった。

[愛の情]制作者:青松タクマ
親子の愛情
※これはスゲー。父性を含んだ母性とでもいうべき存在による育児への試み、とでも言えばいいのか。その様は神話の時代の母だ。限りなく原始に近い時代、その分、愛はもっとも根源に近い。その原型を取り出す試みだ。それでいて映像の見せ方は意図的でクールだ。のけぞっちゃいました。


「10ミニッツオーダー」やら「JamFilms」などがビデオ店に並んでいる。ショートフィルムは映画と並んでセールスできるモノの地位を得たらしい。短編専門の映画館「トリウッド」も、数年前までは「ほしのこえ」の付属的扱いでしか紹介されてなかったのに、今日の読売新聞では主役で記事になってたしな…。(失礼な言い方だなぁ)
そもそもショートフィルムは、ネット上で長編映画の弱点を見て取って代替わり的にその存在をアピールした感がある。(それ以前には、ネット上でラグなく映像が見れただけで感動した時代があったわけだけど)けれどそれを効果的に存続させるノウハウがなく、なかなか表舞台に上がってこなかった。ここ最近になってそのノウハウが確立されてきた。ネットはネットで完結しない、ネットはリアルにつながっているのだと気づいて、大手がDVDでの回収を狙った従来の方法を持ち込めることに気づいたり、外伝形式で本編の宣伝に使用することで公式HPの訪問回数を飛躍的に伸ばすことが出来ることに自覚的になったり――今で言えば「探偵事務所5」なんて最たるものだろう。(もっとも、個人的には岩井俊二の「花とアリス」の短編ネット公開がいつまでも第一の例として頭の中にあるのだけれど。あくまで岩井ファンとしての独断と偏見なんだけどさ)まぁ、「GyaOギャオ」やらネットTVが本格づいてきて、リアルに手を出さなきゃせっかくノウハウを確立する段階に来たものがパーになってしまう……その煽りがこの現象を結果的に後押ししたのかな。
兎にも角にも、エンタメ総じて今年はショートムービーがポピュラリティを得始めた年だったと思う。今年、blogはポピュラリティを得、流行語になった。(blog書籍という形でblogもリアルに手を伸ばした)来年はショートムービーが流行語に!……なるかどうかわからないけど、ショートムービーで出来ること、可能性のほぼ全てが試される試みの年になるのではないか。来年、ショートムービーは5W1Hシーンでいかに活躍、変容していくのだろうか。今から楽しみである。(である。>大爆笑w)
「ワッハッハ!」>来年のことを言ったので鬼に笑わせとく

おそらく一般人にショートフィルムを意識させ、市場開拓の一因となったのは、皮肉だけど「セプテンバーイレブン」なんだよなぁ。あくまで一因だろうけどさ。

未来記事へ→
| hirosakisinji (sin) | 私的 | 23:19 | comments(8) | trackbacks(0) |
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>「その朝、」の監督です。するどい指摘だと思います。

つまり二人は閉じた物語に収まっているから

意図的に閉じた世界にしたのですが、振り返るとそこがこの作品の弱点の一つになっていると思っていたところです。
考える一つのきっかけになりました。


(注:近浦啓さん申し訳ありません!自分でコメントを修正するつもりが、手違いで近浦啓さんのコメントまで消してしまいました!記憶を頼りに再現いたしましたので不備があるとは思いますが、いや、あるのですが、どうかお許し下さい。……嗚呼)
| 近浦啓 | 2005/12/16 2:53 AM |

>近浦啓さん
はじめまして。
(そして、いきなりの失態申し訳ありません!)

ちょうど「その朝、」を観賞したのと前後して、とある現場で照明でトバされたバックスクリーンの前でボーっとする時間をすごしていたもので、ついつい現場と映像と世界と空間とその周辺の言葉が頭の中でぐるぐる回ってしまい、感想もなにやらわき道にそれてそっち方面にぐるぐる回っていってしまって……。そのぐるぐるのまま文章にしてしまって申し訳ないと思ってはいたのですが、何らかの反応の刺激になったのでありましたらば「よかったー」です。喜びであります。英語で言えば「イッツマイプレジャー」です。(カタカナですが。)これからの活動、がんばってください。
コメントありがとうございましたー。
(そして、いきなりの失態申し訳ありません!……嗚呼)
| hirosaki | 2005/12/16 2:54 AM |

hiroakiさん

削除されたコメントを、記憶だけでここまで忠実に復活できたことに驚きました^^。ほとんど原文のままなので(少なくとも伝えたいことは全部伝わってました)、大丈夫です。

次の作品は、また趣のがらっと変わったものになりそうな予感がします。その時は知らせますのでまた是非ご覧になっていただけると嬉しいです。今回は、ありがとうございました。
| 近浦啓 | 2005/12/18 7:26 AM |

>近浦啓さん
>少なくとも伝えたいことは(…
意味を取り違えてなくてよかったです^^;
わざわざありがとうございました。
次の作品、楽しみにしていますー。
| hirosaki | 2005/12/18 7:04 PM |

THE TRANSFERをご鑑賞くださって有難うございます。また、こう云った意見が聞けて、今後の課題となります。
| 上田 | 2006/08/24 3:59 PM |

>上田さん
ご来訪ありがとうございます。
好き勝手な事ばかり書きまして申し訳ありません;;
何がしかの足しに成りましたのでしたら幸いです。
是非とも、これからも撮り続けてください。
応援しております。
| hirosaki | 2006/08/24 6:49 PM |

どうもはじめまして。
自分の名前をGoogleで検索したらここにたどりつきました。こんなところで自分の作品を紹介していただいてありがとうございます!ほんと嬉しいですよ!またいろいろつくるんでぜひよろしくおねがいします!
| Gen | 2006/08/28 3:42 PM |

>Genさん
はじめましてー。ご来訪ありがとうございます。
細々ながらレビューさせていただいておりました。
スタイリッシュなホームページを見させていただきましたが、ほんとうに色々な種類の表現に挑戦されているのですね!これからも是非頑張り続けてください!
影ながら応援させていただきます〜
| hirosaki | 2006/08/28 8:45 PM |










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